エッセイ的な何かbyルミ

ひとつのお題についてグダグダと書くエッセイっぽいブログ

真夏の夜はセンチメンタル

今年もこの時期がやってきた。

真夏の夜。

うだるような暑苦しい日中とはうって変わって、日が暮れるとやや強めな涼しい風がやってくる。そして空が完全に暗くなると、涼しい風に少しムワッとした湿気も感じてくる。

わたしはこの気候がとても好きで、ちょっとおセンチな気持ちになる。

そして、魔法をかけられそうになる。

 

真夏の夜といえば、お祭り。

いつもの商店街はにぎやかになり、いつもの公園も鮮やかに彩られて太鼓が鳴り響く。いつもの夜空は、星たちだけでなく花火も描かれる。そして少し漂う火薬の匂い。

うーん、たまらん。

昨年からの情勢でお祭りは見られない状況が続いて寂しい気持ちもあるが、必ずまた見られると信じている。たとえ何年かかってでも。

 

少し脱線したが、そんな感じで真夏の夜はちょっと特別な気分になるので、お祭りでない日も少しウキウキする。

あのギラギラ灼けつくくっそ暑い昼間から少し涼しくなって解放される夜。

日焼けを気にしなくていいから、ノースリーブになっちゃおうかな。

胸元もあけて風通しよくしちゃおうかな。

特に用事はないけれど、外に出かけてみちゃおうかな。

そんなことを考えがちだった若い頃。

ハイ、魔法にかけられましたね。大胆になる魔法に。

 

ほんとね、なんでもない日常なのに、「真夏の夜」というシチュエーションだけで異性が輝いて見えちゃうのね。

特に30代半ばからシングルなので、余計ですよ。今はこのご時世ゆえ出かけていないけれども。

電車に乗ってて、ドアの横に立ってると、おむかいに男性がいるだけでドキドキしている自分がいて。ねぇ、変でしょ。

一人暮らしの頃は、「ごはん作る気ないな、コンビニ行こ。」って外出て夜風に当たるといつも思っていたよ。

「あー。彼氏ほしー。」って。

 

そんなふうにわたし自身が思っていても、毎年独り身の秋がやってくるということは、何も起こっていないってことなんですけどね。ええ。

男性側にも選ぶ権利ありますもんね。ええ。

 

…あーあ。センチメンタル。

 

ちなみに、40になってからは、真夏の夜の雰囲気は相変わらず大好きだし服装も少し無防備になりがちですが、異性が輝いてみえることはなくなりました。

それもちょっと寂しいね。

いよいよ枯れだしたか?