エッセイ的な何かbyルミ

ひとつのお題についてグダグダと書くエッセイっぽいブログ

青春?時代のお話(3・終)

※これまでのお話

青春?時代のお話(1) - エッセイ的な何かbyルミ (hatenablog.com)

青春?時代のお話(2) - エッセイ的な何かbyルミ (hatenablog.com)

 

次の日も、例のごとく教室の後ろのドアで落ち合って、一緒に教室を出る。

例のごとく自転車置場までふたりで歩いて、自転車に乗って学校を出る。

そして例の狭い道に入り、例のT字路を通る。

・・・特に問題なし。

そのまま雑木林を抜けて、住宅街へ。

「今日も出なかったね。本当にごめんね。」としつこいわたし。

「いいよ。出る方かおかしいんだから。」とやっぱり優しいI君。

そして例のごとく、自宅の近くでバイバイ。

友達と放課後過ごしたいだろうに、本当に申し訳ないな。

 

さらに次の日。もはや慣れたもんで、空気みたいに落ち合って、一緒に教室を出る。

自転車置場まで歩いてるときに、言っといた。

「もし今日も出なかったら大丈夫だから、一緒に帰るのは今日まででいいよ。」

「いいの?大丈夫?」

「大丈夫だよ。I君も途中まで友達と帰りたいでしょ?なんか悪いもん。」

・・・わたしって本当に自己肯定感低いことばかり言ってんな(2回目)、今思い出すと。反省。でもこれは今もこんな性格だから一生治らない。自分に自信がなさすぎるんだよね。これを長所としてどこかで生かせないかしら(なぜか書きながら病みだす)。

そして、例の狭い道へ。

例のT字路を、わたしが先に通った。すると・・・

ブーーーーン、と原付の音が左の道から聞こえてきた。

え。

そして、I君もT字路を通る。

すると、ブーーーーンという原付の音は少し弱くなり、今度はブーーーーンと音が遠くなった。

あ。

雑木林に入る直前に、ふたりで顔を見合して

「来たね!!」

と同時に言った。

「I君がいてくれてよかったよー。ありがとう!」とわたし。

「いや、本当に来てびっくりした・・・」とI君。

そして・・・。

「というわけで、あと何日かまた一緒に帰ってください。」とI君に頼みました。

 

その後、どのくらい経った頃だろうか。

連日一緒に帰るI君とわたしについて、さすがにクラスの人達も気づいてきたようで。

「ちょっとルミちゃん!最近I君と一緒に帰ってるんだって?とうとうルミちゃんにもできた??」

と、クラスの女子たちに注目されてしまいまして。

いやいや違うよ、と。

例のハムスター男のこととI君との昔からの関係をイチから説明しまして。

「なんだー、てっきり付き合ってるのかと・・・」と女子たちをガッカリさせてしまいましたが。

うちのクラスの女子、わたしがつるんでた友人2人以外はみんな年上の男性と付き合っていたので、恋愛話に対して食いつきがよいのです。

このことについて、さすがにI君には言えなかったけど。

アレ以降1週間くらい様子見していたが、原付の音もしなくなって状況も落ち着いてきたので、「もう明日からは一緒に帰らなくても大丈夫だよ。今までありがとう。」とI君に伝えました。

「本当に大丈夫?また何かあったらいつでも言ってね」とI君。

ねぇ優しすぎん??

 

あれから、たまに教室でI君の近くを通った時に、「最近帰り道大丈夫?」とI君から定期的な声かけをしてもらいつつ。「あれから見てないよ~」と問題ないことを報告したりして。前よりも会話をするようになりました。

ただ、相変わらず、I君以外の男子とは会話しなかったけどね・・・。

 

その後、何事もなかったかのように卒業式を迎えて、I君とはもう20年以上も会っていないし、連絡もとっていない。

わたしの高校時代は喪女のままだったが、唯一、男子と交流があった出来事がこれだった。

昔から知っている間柄ゆえ恋愛感情にはならなかったが、もしかしたらちょっとした青春ストーリーだったのかも・・・?と、今更ながら思ったので、なんとなく綴ってみました。

 

ただね。

わたし、思い出したの。

中学でも、そして高校でも。

I君と仲の良かった友達に、恋心を寄せていたの。

中学はどうでもいいとして(高2の夏休みの夜、中学の同級生女子とハグしているのを偶然目撃してその日は朝まで泣き枯らした)。

高校の好きだった人はI君の次の出席番号だったのに、ひとことも話せず、I君にも伝えられず、そのまま卒業してしまった。

あの帰り道のとき。

勇気を持ってI君に相談できてたら。

ちょっとは何かあったかもしれないね・・・。

 

甘酸っぺえな!!

 

(おわり)

 

※次回の投稿は、諸事情により11/30(火)になります。

 うふふふふ~♪(サザエさん風)